―限界パジャマと犬の冷静な目―
風呂上がり。清潔なはずの体に、そっとパジャマを通した瞬間、 ふわりと立ちのぼる“渋みのある香り”。 秋の湿気と寝汗が生み出した、なんとも味わい深い……いや、限界の香り。
思わず「くさっ!」と叫んでしまった。
昨日洗ったばかりのパジャマなのに、一日着ただけでこの存在感。
なぜ? 加齢のせい? ちょっと傷つきながらも気になって調べてみた。
パジャマが「一晩で臭う」理由
どうやら、秋の夜は“におい”が生まれやすい条件がそろっているらしい。
外は涼しくても、寝ているあいだの室温と湿度は意外と高く、
寝汗や皮脂がわずかに残ると、常在菌がそれを分解して独特の香りを生み出す。
しかも洗濯しても、繊維の奥に“菌の膜”が残っていることが多く、
それが湿気を吸って再び活動をはじめる――いわば、渋みの再発酵。
つまり、これは加齢臭でも不潔でもなく、
「湿気・寝汗・菌の共演」による季節限定の香りなのだそう。
どうりで秋のパジャマは、どこか熟成されたような渋みを放つわけだ。
パジャマの洗濯頻度、みんな何日おき?
海外では「3〜4回着たら洗う」が平均?
海外の調査によると、「3〜4回着たら洗う」という人が平均的で、なかには17日間洗わないという強者もいるとか。 つまり、少しくらい渋みが出るのは、季節と布と体の共同作業なのかもしれない。
日本のパジャマ洗濯頻度は「2〜3日に1回」が多数派
日本でも、「パジャマを毎日洗う」人は少数派のよう。 ある調査では、毎日洗う人は約25%にとどまり、最も多いのは「2〜3日に1回」という人で約33%でした(CanCam.jp)。 また、エムールの情報では、週に2〜3回が目安という見解も出ています。
どうやら「毎日洗わなければならない」という固定観念は、少しゆるめてもいいらしい。
……とはいえ、今の“渋みのある香り”状態では、さすがに眠れそうにない。
【愛犬のにおいケア】秋の肌トラブルと体臭対策
それにしても、こたつもふくも私の隣で平然としている。 鼻をひくひくさせ、少し考えたような顔をしたあと、「まあ、いいんじゃない?」とでも言いたげに寝息を立てはじめた。
季節の変わり目に知っておきたい犬の皮脂とにおいの変化
実は犬も、この時期は皮脂やにおいが少し変わる。 夏の汗っぽさが抜け、空気が乾くことで皮膚のバリアが揺らぎやすくなる季節。 洗いすぎるより、“整えるケア”が大切。
湯で絞ったガーゼで体を拭いてあげるだけでも、犬のにおいはふわりとやわらぎ、毛並みもつややかに整う。
まとめ:においは生きている証
においって、なんとなく恥ずかしくて、つい消したくなるけれど、それも生きている証。 季節をまとって、いっしょに暮らしているんやなと思う。
渋みのあるパジャマの香りも、こたふくのあたたかな体のにおいも、きっと今だけの、秋の香り。 ……とはいえ、これではやっぱり眠れそうにないので、着替えます。
今日もいっしょに、やさしい香りで眠れますように。

  
  
  
  

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