朝晩の冷え込みが強まるこの時期、犬の冷え対策や乾燥ケアは早めの準備が大切です。
七十二候「霜始降(しもはじめてふる)」の季節に合わせ、体を温める和漢と、犬と人のためのやさしい養生習慣を紹介します。
季節のうつろい
七十二候では「霜始降(しもはじめてふる)」といいます。
夜の冷えこみがぐっと強まり、朝、草や屋根にうっすらと白い霜が降りはじめるころ。
空は高く澄み、犬たちの息が白くのぼる季節です。
秋の疲れが残る体には、冷えが少しずつしみ込みます。
人も犬も「温める」「潤す」ことを意識して、冬を迎える準備をはじめましょう。
🍠霜始降(初霜)の養生法:体を温める和漢と旬の食材
🌿 当帰(とうき)
霜を感じながら根を深く張り、地中で栄養をためる季節。
「血を養い、冷えを整える」当帰は、冬の入口にぴったりの和漢です。
冷えや乾燥でこわばった体をゆるめ、犬の皮膚にもぬくもりを届けます。
——小多福堂の「温守湯石けん」は、この“温めの力”をかたちにした石けん。
🌰 くり(栗)
秋の実りの代表。古くから「腎を補い、足腰を強める」といわれます。
冷えやすい下半身を支える力を持ち、エネルギーを養う食材。
——犬のごはんに少し加えると、自然な甘みで食欲を促します。
※犬に与える際は量と皮に注意し、茹でて与えてください。
🌾 黒豆(くろまめ)
「腎」を養い、血を補うとされる豆。
黒い皮にはアントシアニンが豊富で、抗酸化作用が高く、
秋から冬にかけての体の“錆び”を防いでくれます。
——黒の輝きは、静かな強さの象徴。冬の生命力をたたえる色。
🌸 桂皮(けいひ/シナモン)
寒さで縮こまる体を温め、気のめぐりを促す香りの和漢。
人にはお茶やお菓子で、犬には香りとして空気に漂わせるだけでも◎
——体と心をほぐし、「今日もあたたかく過ごそう」と思える香りです。
【⚠️重要】シナモン(桂皮)には、「クマリン」という成分が含まれており、犬が大量に摂取すると肝機能に負担をかける可能性があるとされています。このため、犬に食べさせることは推奨されていません。犬には、あくまで「香り」として楽しむ程度に留め、誤食しないよう十分ご注意ください(特にクマリン含有量の多いカシアシナモンは注意が必要です)。
🐾 【愛犬と実践】霜始降の時期に意識したい「温め」の養生習慣
朝の冷え込みが強くなるこの頃は、
・起きたらすぐ抱っこして体をあたためる
・散歩前に軽くマッサージをする
・寝床には毛布を一枚足す
そんな“ぬくもりのひと手間”が、犬の体を守ります。
そして、人も犬も夜は早めに休んで、体の「陰」を養う時間を。
冷えが積もらないように、毎日の暮らしに小さな“温守り”を重ねましょう。
🌕 おわりに
霜が降りる朝は、草の上で光るしずくがまるで宝石のよう。
季節が静かに冬へ向かうこの時期、 犬のぬくもりがいっそう愛おしく感じられます。
この冬支度の時期に、「温め」「潤す」養生を意識し、 
手のひらの温度で伝え合う、「今日も一緒にいる」幸せを大切に。

  
  
  
  

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