犬は最初から人に飼われる運命ではありませんでした。
犬が人を選んだ日から続く約束を、私たちは今も果たせているでしょうか。
犬の祖先は「人を選んだ」
数万年前、犬の祖先はオオカミでした。その中で、人間のそばに残り、食べ物を分けてもらい、狩りや生活を共にする道を選んだ個体たちが、犬となっていったと考えられています。
犬は「人に飼われる運命」ではなく、自ら人と生きることを選んだ存在なのです。
(画像は、毎日暑い日が続くのでひんやり雪景色の狼です。(steve fehlbergさん撮影))
犬が人を選んだ理由
犬にとって、人と共に暮らすことは大きなメリットがありました。
- 食べ物を分けてもらえる
 - 外敵から守られる
 - 狩りや暮らしで協力し合える
 
つまり犬は、「人と一緒にいる方が生きやすい」と判断して、人のそばに残ったのです。
犬の歴史は、家畜として最古
犬犬は、人類が最初に共に暮らすようになった動物です。牛や馬、猫よりもずっと前から、人と生き、働き、支え合ってきました。
犬は、人類にとって最古のパートナー。
その「ぶっちぎりに長い歴史」こそ、私たちが果たすべき責任の重さを物語っています。
人が果たすべき責任
犬が人を選んでくれた理由を、裏切らないこと。それが人間の責任だと私は思います。
- 捨てないこと
 - 危険にさらさないこと
 - 共に暮らすためのルールを教えること
 - 最期まで見届けること
 
これらを果たしてこそ、犬は「人を選んでよかった」と思えるはずです。
私自身、こたつやふく、そして最初に暮らしたポチとの日々の中で、「守られる安心があってこそ、犬はのびのび生きられる」ということを実感してきました。こたふくが安心して眠る姿や、ポチが寄り添ってくれた記憶は、まさにその証です。
現代の矛盾
しかし現代では、「衝動的に買って、都合が悪くなると捨てる」といった人間の都合が、犬を不幸にしてしまう現実があります。
犬が本来選んだのは、「人と安心して共に生きる未来」。
その信頼を裏切らない社会を、人は作らなくてはなりません。
小多福堂の想い
小多福堂の石鹸づくりも、その責任の一部だと考えています。
犬が安心して人に触れられるように、皮膚を守るやさしい素材で仕立てる。
それは単なるスキンケアではなく、犬と人が心地よく共に生きるための責任なのです。
参考にした本
- 林良博『日本から犬がいなくなる日』(時事通信社)
東京大学で動物行動学を研究されてきた林先生が書かれた一冊です。
犬が人と共に暮らすようになった歴史や、日本のペット産業の現実がわかりやすく紹介されています。 
この本を読んで「犬は人と共に生きることを自ら選んだ」という視点を改めて教えてもらい、「人間はその理由を果たし続ける責任がある」という考えにつながりました。

  
  
  
  

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