菊花開の頃(10/13〜10/17ごろ)犬と人の養生

湯気の立つ緑茶の湯のみ。秋の養生のイメージ。 七十二候

季節のうつろい

七十二候では「菊花開(きくのはなひらく)」といいます。
朝の空気が冷たく澄みわたり、菊の花がゆっくりと開きはじめるころ。
陽ざしはやわらかく、日中はぽかぽかと心地よいけれど、
朝晩はぐっと冷えこむようになります。
夏の疲れが抜けきらない体には、少しやさしすぎるほどの季節の変わり目です。

犬の養生

夏毛から冬毛へと衣替えが進むころ。
皮膚が乾きやすく、かゆみやフケが出やすい時期です。
お散歩のあとには「拭き湯」で足先や被毛をやさしく整え、
清潔にしながら保湿を心がけましょう。
ガーゼで軽く拭き取るだけでも、静電気や乾燥をやわらげてあげられます。
犬の毛が光を受けてふわりと揺れる瞬間、季節の喜びをいっしょに感じられます。

食養生で体の内側から整える

乾燥に負けない“しなやかな体”をつくるには、
水分と潤いを保つ食材を取り入れること。
鶏むね肉、豆腐、白ごま、れんこん、さつまいもなどがこの時期にぴったりです。
お腹の冷えを防ぐために、常温か温かいスープ仕立てで。

人の養生

冷えと乾燥がゆるやかに忍び寄る季節。
犬といっしょに歩く時間が、心と体の“あたため”になります。
帰ったら、あたたかい白湯やお茶で喉を潤しながら、
「今日の風、気持ちよかったね」と声をかけてみてください。
それだけで、心の奥が少しゆるみます。

🍵 この時期におすすめの茶葉・和漢ブレンド

🌼 1. 菊花茶(きっかちゃ)

  • 効能: 目の疲れ・頭の熱・自律神経の乱れに◎
  • 味わい: やわらかく、ほろ苦さのあとに甘み。
  • おすすめの組み合わせ: クコの実+はとむぎ(巡り+潤い)

🌾 2. はとむぎ茶(ヨクイニン茶)

  • 効能: 皮膚の代謝を整え、むくみや乾燥を緩和。
  • 味わい: 香ばしくてやさしい甘み。
  • おすすめの組み合わせ: 甘草少々 or 黒豆。

🍠 3. 黒豆茶

  • 効能: 血の巡りをよくして、冷えを防ぐ。
  • 味わい: 香ばしく、やさしい甘みとコク。
    菊花茶とブレンドしても◎。「夜のほっと時間」にぴったり。

🍋 4. ゆず皮+陳皮(ちんぴ)

  • 効能: 胃腸を整えて、気の巡りをよくする。
  • 味わい: 柑橘の香りで気分が軽くなる。
  • おすすめの組み合わせ: 菊花+はとむぎ or 緑茶。
    季節の変わり目で気分が落ちやすい人にもおすすめ。

🌸 5. なつめ+しょうが(紅茶ベースでも◎)

  • 効能: 冷え・疲れ・気持ちの沈みに。
  • 味わい: ほんのり甘くて温かい。
    菊花が“静”なら、なつめとしょうがは“温”。夕方や夜に飲むとリラックスしやすい。

おわりに

菊の香りが、季節の静けさを教えてくれます。
自然は、急がずゆっくりと冬への支度を始めています。
犬も人も、乾かないように、冷やさないように。
やさしい光の中で、日々の養生を重ねていきましょう。

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