小多福堂の理念:命を置き去りにしない世界のために

小多福堂のこと

ポチとの記憶、こたふくとの毎日から生まれた石鹸

こたつとふくと暮らしていると、毎日のお手入れは、愛情を伝える大切な時間になります。散歩から帰って足を拭くときや、シャンプーをするとき。

私たちが大切にしているのは、ただ汚れを落とすことではなく、「犬が不快にならず、安心して触れ合える時間」にすることです。その気持ちから、小多福堂の石鹸づくりは始まりました。小さな石鹸ですが、触れる時間をやさしく変えてくれる、大事な存在です。

理念の根っこにあるもの

その想いの根っこのひとつに、かつてニュースで知った光景があります。

それは、災害時、様々な事情で一緒に避難できずに置いていかれた犬や猫たちがいるという現実でした。

彼らを育て、共に暮らしてきた人たちが、泣く泣く背を向けなければならなかった苦しみは、言葉に尽くせないほど深いものだったと思います。「助けたい」「連れて行きたい」と願いながらも、当時の環境や仕組みではできなかった現実がありました。

だからこそ私は、誰も大切な命を置き去りにせずに済むように、飼い主さんと動物が、安心して一緒に守られる環境を人間側が整える必要があると考えています。

具体的には、動物同伴避難できる施設を作ることを長期的な目標として掲げ、その実現に向けた活動を続けています。

小さな石鹸に込めた願い

命を置き去りにしないために。

人間の暮らしは、様々な命と切り離せません。だからこそ、「仕方がないから置いていく」ではなく、すべての命が大切にされる仕組みや環境を、私たち人間が考えていく必要があるのだと思います。

小さな石鹸からできることは限られています。世界を大きく変える力はありません。
けれど、犬が不快にならず、飼い主さんが「大丈夫だよ」と手をかけられる時間を増やすこと。
その小さな積み重ねなら、私にもできます。

私にできるのは、石鹸を通して寄附活動を行ったり、こうして思いを伝えたりするくらいのことです。
でも、小さな行動が積み重なれば、「犠牲ではなく、共生を選ぶ社会」に少しずつ近づけると信じています。

命を置き去りにしなくていい世界へ。

その願いを、私は小さな石鹸に込めています。

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