【犬の緑内障】早期受診が大切な理由と見極め方

犬の緑内障 犬の健康

今日は、犬の緑内障について書こうと思います。

正直に言うと、この話はうちの「こたつ」に起きた話なので、軽い気持ちでは書けませんでした。
それでも、同じところで立ち止まって後悔する飼い主さんが少しでも減ったらいいなと思い、言葉にしてみました。

このブログのトップ画像は、こたつが義眼手術を受けたあとの写真です。

犬の緑内障は「時間との勝負」です

犬の緑内障は、進行が驚くほど早い病気です。 眼圧(目の中の圧力)が急激に上がることで、視神経が圧迫され、わずか数時間〜24時間ほどで失明に至るケースも少なくありません。

昨日まで普通に見えていた目が、1日単位で急変する。それが緑内障の怖さです。

見逃さないでほしい「SOSサイン」

犬は痛みを隠すのが得意ですが、体は必ずサインを出しています。

  • 白目の充血: 血管が浮き出ている。
  • 黒目の濁り: 青白く、あるいはグレーっぽく見える。
  • 目のしょぼつき: まぶしそうにしたり、片目だけ閉じたりする。
  • 瞳孔が開いている: 明るい場所でも黒目が大きいまま。
  • 行動の異変: 頭を触られるのを嫌がる、食欲がない、散歩に行きたがらない。

特に「頭を触らせない」のは、人間でいう激しい偏頭痛のような痛みを感じているサインかもしれません。

緑内障になりやすい犬種と「柴犬」の注意点

緑内障はどの犬種にも起こりますが、遺伝的に発症しやすい犬種がいます。

【注意が必要な主な犬種】

  • 柴犬
  • アメリカン・コッカー・スパニエル
  • シーズー
  • シベリアン・ハスキー
  • バセット・ハウンド

特に日本で多く暮らしている柴犬は、非常に我慢強い性格です。
「少し元気がないだけかな」「年のせいかな」と思っている間に、実は激痛に耐えていることがあります。これは飼い主さんの観察不足ではなく、柴犬という犬種の「隠す強さ」ゆえの難しさです。

飼い主さんに知っておいてほしいこと

緑内障は、残念ながら「予防」が難しい病気です。 早く気づいても進行を止められないこともあります。それでも、「知っている」ことで選べる行動は変わります。

  • 「明日まで待とう」は禁物: 夜間でも救急病院を検討してください。
  • 片目がなったら、もう片方も: 緑内障は高い確率で両目に発生します。片目が発症した時点で、もう片方のケアを始めることが寿命まで視力を残す鍵になります。
  • 「完治」ではなく「管理」の病気: 緑内障は一度発症すると生涯付き合っていく病気です。目薬で眼圧を下げる「維持」がメインになります。
  • 外科的治療の選択肢: 視力を失い、痛みがコントロールできない場合は、痛みを取り除くために「義眼」や「眼球摘出」という選択肢が必要になることもあります。
    これは「かわいそう」なことではなく、「痛みから解放してあげる」ための前向きな選択であるという考え方もあります。

「気にしすぎかな?」と思うくらいで、ちょうどいいのです。 検査の結果、「何ともなかったね」と笑い合えるのが一番の幸せですから。

診断の難しさと、自分を責めないでほしい理由

実は、「こたつ」の緑内障が判明するまで、初診では「ぶどう膜炎」と診断されていました。

なぜ診断が変わったのか。それは、緑内障が確定する前の段階では、眼圧が上がったり下がったりを繰り返すことがあるからです。その瞬間の数値だけでは、専門家である獣医師でもはっきりと診断を下すのが難しいケースが多々あります。

もし、最初に別の病名を告げられていたとしても、それは誰かの判断ミスや見落としではありません。病気が進むプロセスの中で、どうしても「そう見える時期」があるだけなのです。

「あの時、もっとこうしていれば」と過去を振り返って自分を責めないでください。大切なのは、今目の前にいる愛犬のために何ができるかを、一緒に考えていくことだと思っています。

こたつは、義眼手術から少し経ち、左目の毛も少しずつ生えてきました。
今のこたつは、とても穏やかな表情を見せてくれています。

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